108 Reception Party
2023.8.19 photo : Id108
オープンアトリエを記念し、地下室で完全招待制の音楽パーティが行われた。
デジタル・アナログDJとマシンミュージックを繋げて鳴らし続ける、Id108 /イドイチマルハチのコンセプトにふさわしいdeepかつexperimentalな夜となった。 photo: Yuki Nasuno
本パーティはオープンアトリエが一旦クローズした後、1時間後にスタートした。Id108 /イドイチマルハチのエントランスに掲げられたシンボルマークが怪しく、まるで日食のように光り輝く。
photo: Yuki Nasuno
地下に続く防音扉を跳ね上げると、オープンアトリエの時とは打って変わってグリーンの光が漏れてくる。緑色は、Id108 /イドイチマルハチの1FとB1Fに共通する床の色。Garmentekhneが工場や作業場などによくみられる塗装色をフィーチャーし、レセプションパーティのテーマカラーが決まった。
photo: Yuki Nasuno
Flyer Design: Garmentekhne
RECEPTION PARTYのフライヤーは、OPEN DAYの体裁を保ちながらId108のアンダーグラウンドを写し出すトーンで表現された。 昼間と異なり、限られた招待客のみが体験出来る「異質な高揚感」は、入口から地下へ束となって進む。 そしてその束は、不気味に照らされた大きな音が鳴る地下実験場へと誘う。 梯子を下ると、非日常な時間に酩酊し、体験者(招待客)はその場に滞留した。
この日、reception partyを盛り上げたのは以下3名のDJ。
DJ mori、DJ SHOTARO、Gakki3 DJ mori、DJ SHOTAROは、赤羽のmusic bar "enab"を中心に活躍するDJ。 mori とSHOTAROは共に建築のバックボーンを持ち、野心的な建築系ウェブメディア「CURIOATE↗」を主催する。 SHOTAROは、”Garmentekhne”としてId108に入居するクリエイターでもある。 Id108の管理人でもあるGakki3は、キンミライガッキの自動演奏楽器作品を用いてマシンDJに挑戦。 2人が鮮やかなDJプレイを魅せる中、オリジナルマシンによる即興演奏をシームレスに繋ぐ、実験的な音楽イベントとなった。 DJ mori (photo : Yuki Nasuno)
ゴアトランスを愛しゴアトランスを得意とするDJ。同ジャンルを愛する諸兄はぜひ彼のプレイを見に行ってほしい。 DJ SHOTARO (photo : Yuki Nasuno)
クラシックHIPHOPやR&Bを始め、幅広い選曲で活躍。最近出演したenabの水曜イベント、BärBärで披露した120分DJは盛況だった Admin Gakki3 feat.キンミライガッキ (photo: Yuki Nasuno)
キンミライガッキ現代支部代表代行。自社開発した製品で、今回は初のクラブスタイルのパフォーマンスに挑戦。 楽曲著作権上、全DJのプレイ映像をお届けすることはできないが、オリジナルの即興パフォーマンス行ったGakki3のパフォーマンスをまとめたクリップをご覧いただきたい。イベント全体の雰囲気を感じて頂けると思う。 (shot by Yuki Nasuno, Id108)
photo: Yuki Nasuno
キンミライガッキの自動演奏楽器TIME⇆MACHINE Seriesより、「Observer」を紹介。独自新開発素材を打面に採用し、エレキギターの様に振動を電気変換できる打楽器。生音をほとんど出さずに、スピーカーを通してバスドラムのような重低音を鳴らすことが出来る。
photo: Id108 & from video clip
DJブースを始めとする印象的な金網。これらは元々地下空間に残置されていた鉄製棚だ。Garmentekhneによるアイデアで唯一無二のバーカウンターに。ゲストはここで無料のウェルカムドリンクを注文することが出来た。
photo: Yuki Nasuno
サウンドシステムはアーティスト持ち込み機材の他、赤羽の音楽関係者から戴いたスピーカーも加えて構成。防音と換気を両立した空間でライブハウスに負けない音量が鳴り響く。周辺への騒音問題が起きないよう管理会社や住人ご協力の元、事前のチェックを行った。これら音響と空調は、Gakki3が1Fの工場を使って入居時から製作・施工したものだ。
photo: Yuki Nasuno
イベントを締めくくるB2B。PC DJと自動演奏楽器作品が時に入れ替わり、時にコラボレーションする様に地下空間は盛り上がりを見せた。本パーティで最もスリリングで実験的な時間だったと言えるだろう。
photo: Id108
全体を通して北区赤羽荒川河川敷エリアで例を見なかった試みであり、都内の音楽イベントとしても中々お目にかかれない空間が拡がっていた。今後、Id108 /イドイチマルハチで掘り出されていく可能性を深く予感させる夜だった。
また、多くの人がイドに集うことを願っている。 text log : Gakki3
photo: Yuki Nasuno
DJ: mori, Gakki3, SHOTARO
Flyer, Graphic Design: Garmentekhne movie, photo: Yuki Nasuno, Id108 Fellow: 半田洋久 |